開院35周年を迎え…これからも頑張ります。

寺岡内科医院 院長の元気塾202307おかげさまで寺岡内科医院は正月で35周年を迎えます。長い期間、寺岡内科を支えてくださいました多くの患者さん、業者の方々、職員の皆様に心から感謝申し上げます。

35年前と申しますと私が40歳になりたてで、呼吸器の専門家として一応の経験はあるものの、世の中の熟練した大人の方から見たら、ひ弱で未熟な医者と映ったことでしょう。それでも地域の方々の温かいご支援によって、何とか歩みを始めました。その当時を思い出すと、皆さんすでに故人になっておられます患者第一号の鈴木さん、佐藤さん、田子さん、松村さん、千田さん、高木さん、高畑さん、亀山さん、酒本さん、板谷さん、仲川さん、稲岡さん、中井さんたちの優しいまなざしが浮かんでまいります。また開院以来お花を届け続けてくださっている小國様への感謝を忘れることは出来ません。当院の待合室が花を欠かせたことがないのは、小國様がずっと運んでくださっているからです。おかげでどれだけ多くの方々の心が癒されたことでしょうか。改めてお礼申し上げます。

それまで病院勤務しか経験がなく、患者さんに寄り添うというよりは、専門家(?)の立場で診療していましたから、いつの間にか勘違いをしてしまい、どんな所でも腕さえあれば患者さんは集まってくるはずとばかり、入念な市場調査もしないままこの地を選んだのでした。ところが駅から遠い上に近隣には古くからの先生が沢山おられ、新参者には大変厳しい場所であると思い知らされたのでした。患者さんゼロの日もありました。

何年も赤字が続き、大きな借金を抱えて幼い子供たちをどうして育てようかと途方に暮れたこともありました。開業医というと左うちわで暮らしているイメージがあるかも知れませんが、こんな医者もいたのです。

そのころ、ある方にお引き合わせいただく幸運があり、そのご指導のおかげで患者さんも徐々に増え始め、少しずつこの地域の医師として認めていただけるようになり現在に至ります。実は毎月この「きょうから元気」を発行することは・・・この先生のご指導ですし、毎朝100回の腕立て伏せもこの先生のご指導の一部なのです。おかげで元気をいただいており、U先生には感謝してもし尽くせません。

振り返りますと、15年前の頭の手術、2年前のコロナ災害で休ませていただいた時以外、よく毎日毎日飽きずに診療と公務を続けて来たものだと我ながら感心しますが、それを裏から辛抱強く支え続けてくれているのは同級生の家内です。今年金婚式を迎えます。よくぞここまでやってくれました。またスタッフの献身も忘れることはできません。私の口から申し上げるのも何ですが、良い人ばかりなのです。よく医院の雰囲気が良いといわれるのですが、それは長年働いてくれている彼女たちのおかげであることは間違いありません。有難いです。これからも患者の皆様のお声を大切にしながら、医院をさらに良くしていきたいと考えておりますので、ご指導のほどよろしくお願い申し上げます。

実は昨年7月を持ちまして後期高齢者の仲間入りをしました。同級生でも第一線を退き、後継者に後を譲る人も増えて来ました。東三国近辺でも・・・親しかった坂口クリニック、西出医院で世代交代が行われました。当院も将来のことを考える時期なのかもしれませんが、最近はネットという手段で当院を知り(!)、「咳喘息の診断と治療」「発熱外来」のために遠方から車で来ていただく若い方も増え、やりがいが増していることも事実です。当初は暇で仕方がなかった寺岡内科ですが、年の功といいますか、いつしか医師会や行政関係の仕事、校医や産業医、在宅医療、認知症介護などの仕事が増えて、今や極めて多忙な日々を送っております。正直しんどいこともありますが、体と頭は使うほどに元気になるという持論なので、年齢を忘れて自転車にまたがり、あちこちに出没してゆくつもりです。とりあえずは健康面に十分気を付け40周年、45周年をめざして精一杯働き続けてゆく覚悟でおりますので、本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。