実はコロナは蔓延している?Go-To賛成

寺岡内科医院 寺岡院長202011何ということでしょう、たまたま当院で検査した若者がPCR陽性と判明しました。

ことの経緯は…。11月のある日、コロナPCR検査を自費でいいから受けたいと来られた若者がいました。この方は3日ほど前に38℃の熱が出たけれど、1日で熱が下がり、その後2日は普通に勤務していたというのです。ところが海外出張の話が持ち上がったので、ぜひともPCR検査を受けるよう、会社の意向で来院したということでした。

昨今ありそうな話ですから、それならということになりました。相手は「健康人」ですから防護体制もせず、ふだん通り医院の中で検査しようとしましたが、そこで職員の一人から横槍が入りました。「グレーのままなら曖昧に済ませられるけれど、万が一、PCR陽性と出たら、職員はもちろん待合室の患者さんにまで後々迷惑がかかる。」という言い分です。しぶしぶマスク、フェイスシールド、手袋をして院外のテントの下で検体の唾液の受け渡しを行ったという成り行きです。翌日、検査会社からの返事は「陽性」でした。天地がひっくり返るほどの仰天です。

今、全国でPCR陽性者が過去最多更新と大騒ぎで第3波の到来と騒がれています。Go-Toキャンペーンを中止せよという意見が圧倒的で、TVで久しぶりにお会いする専門家の方たちが「今何とかしなければ、大変なことになる。2週間後が恐ろしい。」と口をそろえて主張しています。いつか見た光景です。そこでいろいろ考えさせられることになりました。彼は風邪が治ってまったく健康に見えるPCR陽性者です。たぶん世の中にはこんな若者が多くてコロナウィルスが蔓延していると考えたほうが妥当で、これがPCR陽性者増加の実態ではないでしょうか。検査をすればするほど陽性者は増えると思います。彼はコロナに感染したけれど免疫があって風邪程度ですんだ良い例です。そうなのです、若者にとっては今のコロナは風邪のようなものなのです。これはコロナを克服した巨人阪神の選手たちが証明していることでもあります。

コロナに対する抗体を分析すると、日本人は最初からIgG抗体を作るそうです。初めての感染の場合、IgM抗体産生から始まり後にIgG抗体へスイッチします。2回目以後の感染では最初から強力な力を持つIgG抗体が産生されるようになります(これが予防注射の原理)。ということはほとんどの日本人は、知らない間にコロナにかかっていたということになるのです。あれだけ中国の人たちが来ていたのですから当然のような気がします。

もし彼がPCR検査を受けなかったら会社はどうなっていたのでしょうか。会社は若い人たちの集まりですから、コロナの知識がなければ少し風邪が流行って休む人がポツポツいるなぁ位のことで、業務は普通におこなわれ、その間も周りの人にも少しずつ感染が広がり、集団免疫は強化され、そのうち忘れ去られるのではなかったのかと想像するのです。ファイザー製薬でワクチンが完成したといいますが、こういう感染症は最終的には集団免疫が完成されないと終わらないものだと考えます。人と人の接触を避けているばかりでは免疫力は強化されません。ですからGo-Toキャンペーンは維持したほうが良いと思うのです。

こう言っては何ですが、総人口から見て70歳以下は死者の数は微々たるもので、PCR検査陽性で社会を止める原因にしてはならないと思います。むしろ社会を止めることで職場を失い、若い人の自殺が増えることの方がよほど恐ろしいことではありませんか。ただ老人の世界では、80歳以上ではPCR陽性者の7人に1人、70歳代では14人に1人が亡くなっていますから、高齢者にとってはある程度怖い病気であることは間違いがありません。
若い人が高齢者と接するときには最善の注意が必要ということは変わりません。

それにしても西洋諸国と比べ、アジアの感染者、死者数の少なさは際立っています。何か人種的な要因があるような気もします。お願いがあります。ぜひ「コロナ、東洋経済」で検索してみてください。マスコミの論調と厚労省統計があまりに解離していることに驚かれることでしょう。少し頭を冷やして「正しく恐れる」ことを考えようではありませんか。