PCR陽性者は減少。そろそろマスクを外しても…。

寺岡内科医院 寺岡院長202009あいも変わらず新聞テレビは「今日も何処そこでクラスター感染が何人、3密注意とマスクを。」と大騒ぎです。
さすがに「すこし飽きたわ」感が出てきたのは正しい庶民の感覚ではないでしょうか。というのは、テニスの錦織のように元気なPCR陽性者が多いことを知り、GoToキャンペーンの後も全国のPCR陽性者、重症者は減り続けていることを知ったからです。スマホで「コロナ感染者数数」「東洋経済」で検索してみてください。そうしたらマスコミの報道基調と現実があまりに違うことにビックリされると思います。

先日は大阪で隔離ホテルから“脱走者”が出たということで大きなニュースがありました。そんなことがないように強制力を持たせた隔離が必要だという論調でした。指名手配でもしようというのでしょうか。PCR陽性となったご本人はピンピンしておられ買い物のあとで帰ってこられたようですが、2週間も一室に閉じ込められるつらさを想像してみてください。PCRの結果を過信し誤った判断で監禁することの罪深さを充分に認識しなければなりません。

最近大阪の増加を見てもPCR陽性者のほとんどが若者で、4割以上が無症状者で、4割が「そういえば1日だけ熱が出た。」というくらいの人だそうです。こんな人たちを病人扱いして大騒ぎするマスコミは、何を考えているのかと怒りたくなります。

ここに来て「日本人はすでに85%の人が新型コロナに免疫力を持っていて、今後は残りの15%の人にしか流行る余地が無いので、もう大流行は起こらない。その鍵はリンパ球にあって、その免疫力を維持するためには、感染を維持する必要があるので、3密を避けるのは返って悪い結果をもたらす。」というビックリするような学説が京大のウィルス学の上久保教授から出されました。

それによると「武漢では11月ころからすでに新型コロナは流行り始め、S型、K型、G型(4月の武漢G型)と変異していき、これが欧米に渡り欧米G型と変化していった。この欧米G型がアメリカ、イタリア、フランスなどで猛威を振るったのですが、今日本で見つかるのは欧米G型なのに、日本でなぜ一桁も二桁も死者が少ないのかをうまく説明しています。上久保教授はこのK型が細胞性免疫に非常に有用であって、日本では中国人の渡航禁止措置を取るのが遅れたためにK型が入っていたのに対し、欧米では2月から早々と入国禁止にしたのでK型が入り込めなかった、そのため細胞性免疫が発揮できず大爆発になったと説明されています。

今日本でみつかるのは欧米G型で、90%が若い人たちで、発見後2週間たっても彼らはピンピンしているというのですから、この状態は果たして病気なのか、PCR検査は信用しても良いのか疑問を感じます。結論はPCR検査をあまり過信してはいけないということです。というのも、これは大変技術のいる検査で、少しの初期設定の違いで大きく結果は違ってきます。全国統一の基準もありません。残念ながら発見率70%、間違い率10%(感染してなくても間違って陽性に判定)というのがいまも変わらない精度なのです。しかも今は4月当時の10倍以上の方が検査を受けられる状況となっているので、発病していなくても、ただそこにウィルスがいるだけで「陽性者」とされて「患者」扱いされている可能性があります。PCR陽性のピンピン若者はこの状態でしょう。「PCR陽性者」を「感染者」と言い換えることで「発病者、伝播者」のイメージを作り上げ大騒ぎしているのがマスコミの現状です。今のPCR陽性者はほとんどが元気な人たちです。死者がほとんど出ない60歳以下の人たちにとってこれは「カゼ」です。私達もPCR陽性者と感染者(=コロナ発病者=伝播者)を厳密に区別して考える必要があると思うのです。

政府は以上のことを知っている気配があります。といいますのは、安倍さんは「感染者」ではなく「PCR陽性者」という言葉を使い始めました。東京、大阪でPCR陽性者が右肩上がりの増加中もGoToキャンペーンを取り下げませんでした。また昨日からは、指定第2種感染症からインフルエンザ並みの5種に格下げしようかという提案も出されました。明らかに終息を視野に入れているのです。今後どのようにして、これまでの隔離政策との整合性を取るのか模索する段階に入ったと思います。そろそろ海外渡航の話も出始めることでしょう。