今年は特別のインフルエンザワクチン、さあ困った。
安倍内閣辞職のときを除きコロナ関連以外のニュースがトップになったのを見るのは久しぶりのような気がします。少し国民も「今日もPCR陽性者が○○人を更新…」の類のニュースには冷静になってきたのではないかと感じます。
患者さんとお話をしていても、PCR陽性になった人はほとんどが若くて元気な人で、ただ若者が高齢者と接するときだけは注意をしなければならない、ということをよくご存知です。一時のようなPCR恐怖心は薄らいでいるように思います。
政府はこれまでのGo-Toトラベルキャンペーンに加え、10月からGo-To商店街、Go-Toイート、Go-Toイベントを加え、経済の建て直しを図る方針でいます。この期に及んでも「交流が活発になると感染が爆発的に広がる可能性がある。2週間後が恐ろしい。(夜間営業の自粛解除のころに同じことを聞きました。)」とあくまで慎重な専門家会議ですが、その意向を抑えての英断です。おおいに賛成です。
夜の街に出てみてください。若者がどれほど楽しそうに「密」でやっていることか。若い人にはPCR陽性者が増えてもカゼ程度としか感じられていないようです。それで良いんでだと思います。それはPCR検査陽性者の増加に較べて重症者が減少している統計結果から明らかです。先日も阪神の4人の選手の「クラスター感染」が報道されました。シルバーウィークでものすごい数の移動がありましたが、2週間後の成り行きにぜひご注目ください。きっと若い重症者は増えないはずです。もういい加減にPCR陽性と発病とは違うということを公式見解にしてもよいのではないでしょうか。
話は替わりますが、日本では年間130万人が亡くなっています。高齢者から順々に亡くなってゆく、これが自然の摂理というものです。このたびのコロナ禍で残念ながら亡くなられた方の年代を見ますと、80歳以上が59%、70歳代が26%、60歳代が10%となっており、実に95%の方が60歳以上の高齢者の方です。これも自然の摂理かと思ってしまいます。恐れるのは自然の摂理を外して、経済の中心であり人口の65%を占める若い人たちの生産活動を押さえ込んでしまうことではないでしょうか。
かつて経済状態が悪化したときに自殺者が1万人増えたことがあります。案の定、今回の経済悪化で倒産件数もジワジワと上がり始めています。そんなことにならなければ良いのでが…。これまでのコロナによる死亡者1500人と、毎年自殺者が2万人超、交通事故3500人超、インフルエンザ死亡毎年3000人超、お餅による窒息死が1300人という数字を並べてみると、コロナ感染症に対しどれほど大騒ぎすれば妥当なのか、考えてみても良いのではないでしょうか。
やってくる冬のインフルエンザシーズン。今年はコロナの問題があって、国は早めのインフルエンザワクチン、特に高齢者への接種を推奨しています。当院でも国の要請に従って10月から始める予定ではいますが、少し疑問も感じています。たとえばインフルエンザワクチンの有効性です。接種したから罹らないというのは本当でしょうか?予想の型が外れれば効かないでしょうし、当たっていてもインフルエンザに罹る人は確実におられます。
私の中では、インフルエンザの特効薬があるのだから、予防注射はいらないかも知れない、とは考えております。怪しい場合には投薬する。それで良いのではないでしょうか。安全で副作用はほとんど問題になりません。ただしコロナとインフルエンザが一緒にやってくるかも知れないという不安もゼロではありません。予防注射をしておいた方が話が単純かも知れないということも考えます。本当のところよくわかりませんが、流れにまかせることになるのでしょうか。
でも本当のところ、今年がそうであったように、コロナが流行ればインフルは減ります。逆にインフルが流行ればコロナは減って、結局死者は増えないだろうとは予測しております。それでもよろしければ、インフルワクチン予防接種にお越しください。